【2026年最新】データセンターの脱炭素設備に最大10億円!環境省補助金「三次公募」を解説

【2026年最新】データセンターの脱炭素設備に最大10億円!環境省補助金「三次公募」を解説

2026年9月1日、環境省は「地域共生を目指したデータセンター脱炭素化設備導入支援事業」の三次公募を開始しました。

生成AI等の活用拡大によって、今後さらに需要増加が見込まれるデータセンター。
一方、大量の電力を使用するデータセンターでは、温室効果ガス排出量の増加への対応も重要な課題となっています。
今回の補助金では、未利用再生可能エネルギー、蓄エネ設備、熱利用設備、排熱供給設備、高効率な冷却設備などの導入を支援します。

補助率は原則1/2、補助上限は1事業あたり10億円。ただし、蓄エネ設備の補助率は1/3です。
三次公募の締切は2026年10月9日(金)正午です。

この記事では、環境省と執行団体が公開している最新の公募要領をもとに、対象設備や補助率、申請要件などを解説します。

データセンター脱炭素化設備導入支援事業とは?

正式名称は「地域共生を目指したデータセンター脱炭素化設備導入支援事業」です。

環境省は、生成AI等の活用拡大に伴い温室効果ガス排出量の急増が見込まれるデータセンターを対象に、未利用エネルギーの活用などを支援しています。

目的は、データセンターの脱炭素化と地方分散を促進し、地域と共生する持続可能なデータセンターを普及させることです。

単に再生可能エネルギーを導入するだけでなく、「電力」「蓄エネ」「熱」「冷却」を組み合わせてデータセンター全体のCO2排出量を削減することがポイントです。

補助上限は1事業あたり最大10億円

三次公募の補助率と補助上限は次のとおりです。

項目 内容
補助率 原則1/2
蓄エネ設備 1/3
補助上限 1事業につき10億円
事業期間 原則単年度

単年度での実施が困難な場合には、一定の条件のもとで最大3年度の複数年度事業とすることも可能です。

対象となる設備投資は大きく3分野

三次公募では、大きく次の設備導入が支援対象となっています。

分野 主な内容
再エネ・蓄エネ 未利用再生可能エネルギー利用設備、蓄エネ設備
熱利用 温度差エネルギー、未利用熱、排熱供給設備
省エネルギー データセンターの高効率冷却設備等

これらは、いずれか1つだけでなく、複数を組み合わせて導入することも可能です。

① 未利用再エネ・蓄エネ設備

1つ目は、地域の未利用再生可能エネルギーをデータセンターで活用するための設備です。

公募要領では、未利用再生可能エネルギー利用設備のほか、その変動を調整するための蓄エネ設備も対象として示されています。

補助対象設備の例として、自営線、受変電設備、定置用蓄電池、EMSなどが示されています。

なお、未利用再生可能エネルギー発電電力については、データセンターの年間使用電力量に対して10%以上供給することなどの要件があります。

「新設する再エネ発電設備」は対象外

ここは特に注意が必要です。

公募要領では、新規に導入する再生可能エネルギー発電設備そのものは、主な補助対象外設備として示されています。

本事業では、既設の再生可能エネルギー発電設備からデータセンターへ未利用再エネ電力を供給できるようにする改修や設備導入などが対象となります。

「太陽光発電設備を新しく設置すれば対象になる」という制度ではないため、申請時には設備構成を正確に確認する必要があります。

② 地中熱・下水熱・河川熱などを活用

2つ目は、温度差エネルギーをデータセンターで利用するための設備です。

公募要領では、温度差エネルギーの例として、

  • 地下水熱
  • 下水熱
  • 河川熱
  • 地中熱
  • 雪氷熱
  • 海水熱
  • 温泉熱

などが示されています。

熱交換器、ヒートポンプ、ポンプ、熱導管、蓄熱槽なども、要件を満たす場合に補助対象設備として位置付けられています。

③ データセンターの「排熱」も地域資源に

データセンターでは、大量のサーバーを稼働させることで熱が発生します。

本事業では、この排熱を単に捨てるのではなく、データセンター外の熱需要場所へ供給する設備も支援対象となっています。

公募要領では、サーバー排熱などを利用する設備として、熱交換器、ヒートポンプ、熱導管、蓄熱槽などが例示されています。

「地域のエネルギーをデータセンターで使う」だけでなく、「データセンターから生まれる熱を地域で使う」という双方向のエネルギー利用が想定されています。

高効率な冷却設備も補助対象

データセンターでは、サーバーなどのICT機器だけでなく、それらを冷却するためにも電力を使用します。

今回の補助事業では、データセンターの高効率空調・冷却に係る設備とその付帯設備も補助対象です。

ただし、省エネルギー設備を導入する場合には、データセンターの電力使用効率を示すPUEの設計値が1.28以下となる設備導入であることが要件です。

PUEとは?

PUE(Power Usage Effectiveness)は、データセンターの電力使用効率を示す指標です。

公募要領では、事業所全体のエネルギー使用量をICT機器のエネルギー使用量で割った値として定義されています。

本事業の審査では、PUEが低い事業が加点対象として示されています。

そのため、単に冷却設備を更新するだけではなく、データセンター全体としてどこまで効率的なエネルギー利用を実現できるかが重要になります。

民間企業も申請可能

公募要領では、応募者として民間企業が明記されています。

このほか、

  • 独立行政法人
  • 地方独立行政法人
  • 国立大学法人・公立大学法人・学校法人
  • 社会福祉法人
  • 医療法人
  • 一定の協同組合等
  • 一般社団法人・一般財団法人
  • 公益社団法人・公益財団法人

なども応募者として規定されています。

ただし、事業を継続できる経営基盤などについても要件が設定されているため、詳細は公募要領の確認が必要です。

補助対象経費は?

公募要領では、事業に必要な次の経費などが補助対象として示されています。

  • 工事費
  • 設備費
  • 業務費
  • 事務費
  • その他、協会が認める必要な経費

一方で、用地取得費や建屋の建設費、既存設備の撤去・処分費などは補助対象外です。

設備だけでなく付帯工事等を含む大規模投資を検討する場合は、どこまでが補助対象経費になるかを事前に整理することが重要です。

審査では「CO2削減効果」が重要

本事業では、設備を導入すること自体が目的ではありません。

公募要領では、定量的なエネルギー起源CO2排出量削減効果と、明確な算出根拠を持つことが共通要件として設定されています。

審査では、

  • CO2削減量
  • CO2削減コスト
  • PUE
  • 再生可能エネルギー使用率
  • モデル性・波及効果
  • 事業実施体制
  • 資金計画

などが確認されます。

特にCO2削減量が大きい事業や、削減効果の費用対効果が高い事業は加点対象として示されています。

三次公募は10月9日正午まで

項目 日程・内容
三次公募開始 2026年9月1日(火)
申請締切 2026年10月9日(金)正午
申請方法 Jグランツ
本年度実施期間 交付決定日~2027年2月28日

Jグランツでの申請にはGビズIDが必要です。

執行団体は、GビズIDのアカウント取得には2週間程度必要としているため、未取得の場合は早めの準備が必要です。

こんな事業者は確認したい

  • データセンターを運営している
  • 新たなデータセンター事業を計画している
  • データセンターの冷却電力を削減したい
  • 地域の未利用エネルギーを活用したい
  • 既設再エネ電力をデータセンターで活用したい
  • 蓄電システムやEMSを導入したい
  • サーバー排熱を地域で有効利用したい
  • データセンターのPUEを改善したい

申請前に整理したい5つのポイント

  1. 導入予定設備が補助対象に該当するか確認する
  2. CO2削減量と算出根拠を明確にする
  3. PUEなど設備導入後のエネルギー性能を算定する
  4. 設備・工事費と補助対象外経費を切り分ける
  5. 10月9日正午から逆算してJグランツ申請を準備する

最大10億円という大型補助金ですが、その分、設備仕様だけでなくCO2削減効果や事業性、資金計画などを具体的に示すことが重要です。

よくある質問

補助上限はいくらですか?

1事業につき10億円です。

補助率はいくらですか?

原則1/2です。ただし、蓄エネ設備については1/3です。

新しい太陽光発電設備は対象ですか?

公募要領では、新規に導入する再生可能エネルギー発電設備は主な補助対象外設備として示されています。

冷却設備は対象ですか?

データセンターの高効率空調・冷却設備とその付帯設備が補助対象として示されています。ただし、設備要件を満たす必要があります。

いつまで申請できますか?

三次公募の提出期限は2026年10月9日(金)正午です。

まとめ|データセンターの脱炭素投資を最大10億円支援

「地域共生を目指したデータセンター脱炭素化設備導入支援事業」は、データセンターの脱炭素化と地方分散を支援する大型補助金です。

補助率は原則1/2、補助上限は1事業あたり10億円。蓄エネ設備については補助率1/3となります。

対象となるのは、未利用再エネ利用設備、蓄エネ設備、熱利用設備、排熱供給設備、高効率冷却設備などです。

三次公募は2026年9月1日から10月9日正午までです。

生成AIによるデータセンター需要の拡大と脱炭素化を両立するため、地域の再エネ・未利用熱・データセンター排熱まで含めてエネルギーを循環させることが、この制度の大きなポイントです。

大型設備投資に使える補助金を知りたい方へ

脱炭素・省エネルギー分野では、設備の種類、企業規模、CO2削減効果、事業場所などによって利用できる補助制度が異なります。

「導入予定の設備が補助対象になるか確認したい」「大型の省エネ設備投資に使える補助金を探したい」「申請に必要な事業計画を作成したい」といった場合は、Saluteへご相談ください。

Saluteは補助金申請をトータルサポートします。

制度選定から事業計画書・申請書類の作成、提出まで支援します。



参考・出典

  • 環境省|令和7年度補正予算 「地域共生を目指したデータセンター脱炭素化設備導入支援事業」 三次公募
  • 一般社団法人地域循環共生社会連携協会| 共生データセンター設備導入事業 三次公募・公募要領

※本記事は2026年9月2日時点で環境省および執行団体が公開している公式情報をもとに作成しています。対象設備、補助対象経費、設備要件、審査基準等については、申請時に必ず最新の公募要領・交付規程をご確認ください。

無料相談、お問い合わせはこちら

お問い合わせフォーム

皆様の課題やご要望に合わせて、弊社担当者がご提案いたします。

お問い合わせフォームでもお電話でも皆様のご都合の良い方法でのご対応が可能です。

ぜひお気軽にお問い合わせください。

目次