2026年9月1日、観光庁は「MICE施設の受入環境整備事業」の二次公募を開始しました。
この制度は、国際会議などを開催するMICE施設の国際競争力を高めるため、受入環境の整備に必要な経費の一部を支援するものです。
補助率は1/2以内、補助上限は2,000万円。
ネットワーク環境の整備、サステナビリティへの対応、映像配信機能の強化、国際会議に対応した設備機能の強化などが補助対象事業として示されています。
二次公募は2026年9月1日から10月30日15時までです。
この記事では、観光庁が公開した最新の公式情報をもとに、補助対象となる取り組みや対象施設、補助率・補助上限、申請時のポイントを解説します。
MICE施設の受入環境整備事業とは?
「MICE施設の受入環境整備事業」は、日本の各都市によるMICE誘致の国際競争力を強化するため、MICE施設の受入環境整備に必要な経費の一部を国が補助する制度です。
MICEとは、一般的に企業等の会議、企業等が行う報奨・研修旅行、国際機関・団体や学会等が行う国際会議、展示会・イベント等を総称した言葉です。
今回の補助事業では、特に国際会議等を受け入れる会議場施設等の設備・機能を強化することがポイントとなっています。
補助率1/2・最大2,000万円
観光庁が公表した二次公募の支援内容は次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
| 補助上限 | 2,000万円 |
| 公募開始 | 2026年9月1日 |
| 公募締切 | 2026年10月30日 15:00 |
例えば4,000万円の事業費がすべて補助対象経費として認められた場合、補助率1/2では2,000万円となり、補助上限に達します。
補助対象となる4つの設備投資
2026年度二次公募では、大きく4つの取り組みが補助対象として示されています。
| 対象事業 | 整備内容 |
|---|---|
| ① | オンライン併用開催に対応するためのネットワーク環境整備 |
| ② | サステナビリティへの対応 |
| ③ | 映像配信機能の強化 |
| ④ | 国際会議に対応した設備機能の強化 |
単なる施設改修ではなく、国際MICEの開催ニーズへの対応や、主催者にとって魅力の高い開催環境を実現するための整備であることが重要です。
① ネットワーク環境の整備
1つ目は、オンライン併用開催に対応するためのネットワーク環境の整備です。
国際会議では、会場参加者だけでなく、オンラインから参加する人を含めた開催方式が利用される場合があります。
観光庁は今回の公募で、オンライン併用開催に対応するためのネットワーク環境整備を補助対象事業として明示しています。
具体的にどの設備・工事が補助対象となるかは、応募要領等で確認する必要があります。
② サステナビリティへの対応
2つ目は、サステナビリティへの対応です。
観光庁は「新たな国際MICE開催ニーズへの対応」の一つとして、サステナビリティへの対応を補助対象に位置付けています。
実際に計画している設備や改修内容が対象になるかについては、最新の応募要領や交付要綱を確認してください。
③ 映像配信機能の強化
国際会議の開催環境を高めるための映像配信機能の強化も補助対象です。
観光庁は、「主催者にとって魅力の高い開催環境の実現」のための事業として映像配信機能の強化を明示しています。
国際会議やハイブリッド型イベント等への対応力を高めたいMICE施設にとって、確認しておきたい支援内容です。
④ 国際会議対応の設備機能を強化
4つ目は、国際会議に対応した設備機能の強化です。
国際MICEを誘致するためには、施設の規模だけでなく、国際会議の開催に必要となるさまざまな設備機能も重要になります。
本事業では、こうした国際会議に対応した設備機能の強化が補助対象事業として設定されています。
どんな施設が申請できる?
この補助金は、一般的なホテルやイベントスペースであれば無条件で申請できる制度ではありません。
観光庁は補助対象事業者として、一定の基準を満たし、かつICCA基準を満たす国際会議の誘致・開催実績がある会議場施設等の所有者または運営管理者としています。
そのため、まず自社施設が申請対象となる施設要件を満たしているかを確認する必要があります。
会議場施設には一定の基準がある
観光庁が公表している基準には、例えば次のような条件があります。
- 200人以上を収容できること
- 同時通訳設備を用いた会議等の開催が可能な会議室等を有すること
- 同時通訳設備を利用できる中小規模の会議室等を有すること
- 参加者向けのロビー等を有すること
- 事務室、応接室、控室等を有すること
- 適当な規模の駐車場が確保されていること
設備投資の内容だけでなく、施設そのものが制度上の基準を満たしていることが前提となります。
「ICCA基準」の国際会議実績も必要
さらに今回の公募では、ICCA基準を満たす国際会議の誘致・開催実績が求められています。
観光庁が公募ページで示しているICCA基準の条件は次の3点です。
- 参加者総数50名以上
- 定期的に開催されていること
- 3か国以上で会議のローテーションがあること
二国間会議、政府系会議、国連主催の会議などについては、観光庁の記載する基準上の扱いに注意が必要です。
申請には見積書や図面も必要
観光庁の二次公募ページでは、申請に必要となる主な資料が示されています。
- 指定様式の要望書
- 整備箇所等の現状写真
- 設計図・図面等
- 補助対象経費の算出基礎となる見積書
- 設備概要が分かる商品パンフレット・カタログ等
- 施設概要が分かる資料
新設等の場合には、パース図等で対応することも示されています。
原則として複数の見積書を準備
設備投資を検討している施設が特に注意したいのが、見積書です。
観光庁は、補助対象経費の算出基礎となる資料について、複数の事業者からの見積書を用意するよう案内しています。
複数事業者から見積書を取得することが難しい場合には、客観的に経費が妥当と認められる資料を用意する必要があります。
なお、観光庁は通販サイトのホームページ等については不可と明記しています。
二次公募は10月30日15時まで
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 二次公募開始 | 2026年9月1日(火) |
| 申請締切 | 2026年10月30日(金)15:00必着 |
申請では設備仕様だけでなく、図面、見積書、施設概要等も必要になるため、設備投資を検討している場合は早めに準備を進める必要があります。
こんなMICE施設は要確認
- 国際会議の誘致を強化したい
- オンライン併用型の国際会議に対応したい
- ネットワーク環境を強化したい
- 映像配信機能を強化したい
- 国際会議対応設備を整備したい
- サステナビリティへの対応を進めたい
- 国際MICEの競争力を高めたい
申請前に確認したい5つのポイント
- 自社施設が補助対象事業者の要件を満たしているか
- ICCA基準を満たす国際会議の誘致・開催実績があるか
- 予定している設備投資が4つの対象事業に該当するか
- 図面・設備資料・複数見積を準備できるか
- 10月30日15時から逆算して申請準備を進められるか
特に本制度は対象となる施設に明確な条件があるため、設備選定を進める前に申請資格を確認しておくことが重要です。
よくある質問
補助率はいくらですか?
補助対象経費の1/2以内です。
補助上限はいくらですか?
補助上限は2,000万円です。
一般的なイベント会場でも申請できますか?
すべてのイベント会場が対象となるわけではありません。施設基準に加え、ICCA基準を満たす国際会議の誘致・開催実績などの条件があります。
映像配信設備は対象ですか?
「映像配信機能の強化」が補助対象事業として明記されています。個別の機器・設備の対象可否については応募要領をご確認ください。
申請期限はいつですか?
2026年10月30日(金)15時必着です。
まとめ|国際MICEに対応する設備投資を最大2,000万円支援
2026年度「MICE施設の受入環境整備事業」では、国際MICEの誘致競争力を高めるための受入環境整備を支援します。
補助率は1/2以内、補助上限は2,000万円です。
二次公募期間は2026年9月1日から10月30日15時まで。
ネットワーク環境、サステナビリティ対応、映像配信、国際会議対応設備など、MICE施設の国際競争力を高める設備投資を予定している事業者は確認しておきたい制度です。
観光施設の設備投資に使える補助金を知りたい方へ
観光分野では、MICE施設のほか、ホテル・旅館、観光施設、交通、DX、省力化など、事業内容に応じた支援制度があります。
「導入予定の設備が補助対象になるか確認したい」「施設改修に使える補助金を探したい」「申請書類の準備を進めたい」といった場合は、Saluteへご相談ください。
Saluteは補助金申請をトータルサポートします。
制度選定から事業計画書・申請書類の作成、提出まで支援します。
参考・出典
- 観光庁|令和8年度「MICE施設の受入環境整備事業」の二次公募
- 観光庁|同事業 交付要綱・応募要領
※本記事は2026年9月2日時点で観光庁が公開している公式情報をもとに作成しています。対象事業者、対象設備、対象経費等の詳細については、申請時に必ず最新の交付要綱・応募要領をご確認ください。