売上高100億円を目指す中小企業の大型投資を、最大5億円支援する「中小企業成長加速化補助金」の第3次公募が始まります。
中小企業庁は2026年8月20日、第3次公募の公募要領を公開しました。
申請受付期間は2026年9月29日から10月29日までです。
この補助金は、売上高100億円への飛躍的な成長を目指す中小企業による大胆な投資を支援する制度です。
補助率は1/2、補助上限は5億円。建物費、機械装置費、ソフトウェア費などが補助対象経費として設定されています。
この記事では、経済産業省・中小企業庁が公表している公式情報をもとに、制度の特徴や対象企業、100億宣言、投資要件などを解説します。
中小企業成長加速化補助金とは?
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す成長志向型の中小企業による大胆な投資を支援する制度です。
国は、こうした企業による賃上げ、輸出による外需獲得、地域内での仕入れなどを通じ、地域経済に大きな波及効果を生み出すことを目指しています。
一般的な小規模設備投資ではなく、企業を次の成長ステージへ引き上げる大型投資を支援する点が大きな特徴です。
補助率1/2・最大5億円
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助上限 | 5億円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 投資額 | 1億円以上 |
| 事業期間 | 交付決定日から24か月以内 |
最大5億円という補助上限が設定されているため、大規模な設備投資を計画している企業にとって非常に大きな支援制度です。
対象は「売上高100億円」を目指す中小企業
この補助金は、すべての中小企業を対象とした一般的な設備投資補助金ではありません。
国が支援対象としているのは、売上高100億円への飛躍的な成長を目指す中小企業です。
経済産業省の資料では、対象者について売上高10億円以上100億円未満の中小企業と示されています。
現在の事業規模だけでなく、将来的に100億円企業へ成長するための明確な戦略が重要になります。
重要な要件「100億宣言」とは?
申請を検討するうえで重要なのが「100億宣言」です。
100億宣言とは、中小企業が自ら「売上高100億円を超える企業になること」と、その実現に向けたビジョンや取り組みを宣言・公表する制度です。
宣言では、企業概要だけではなく、
- 売上高100億円実現の目標と課題
- 売上高成長の目標・期間・プロセス
- 生産体制の増強
- 海外展開
- M&Aなどの具体的な取り組み
- 実施体制
- 経営者自身のコミットメント
などを明らかにします。
投資額は1億円以上
本補助金には、投資規模についても要件があります。
必要となる投資額は1億円以上です。
この投資額は、専門家経費・外注費を除く補助対象経費分について判断されます。
つまり、小規模な設備更新ではなく、企業の生産能力や事業規模を大きく引き上げる投資を想定した制度です。
どんな投資に活用できる?
経済産業省の資料では、活用イメージとして次のような投資が示されています。
| 投資例 | 目的 |
|---|---|
| 工場の新設・増築 | 生産能力の拡大 |
| 物流拠点の新設・増築 | 供給能力・物流能力の強化 |
| 新しい設備の導入 | イノベーション創出 |
| 自動化設備 | 革新的な生産性向上 |
「建物」と「設備」を組み合わせた大規模な成長投資を検討できることも、本制度の特徴です。
建物費も補助対象
中小企業成長加速化補助金では、補助対象経費として次の費目が示されています。
- 建物費
- 機械装置費
- ソフトウェア費
- 外注費
- 専門家経費
特に注目したいのが建物費です。
工場や物流拠点などの新設・増築を伴う成長投資を検討している企業にとって、確認しておきたい制度です。
個別経費が補助対象になるかについては、第3次公募の最新公募要領で確認してください。
賃上げも重要な要件
本補助金は、企業の設備投資だけを目的としているわけではありません。
成長によって生み出した成果を従業員にも還元することが制度設計に組み込まれており、一定の賃上げ要件があります。
経済産業省の2026年資料では、補助事業終了後3年間の従業員1人当たり給与支給総額について、年平均4.5%以上の上昇が要件として示されています。
申請では設備投資だけでなく、将来の売上・利益・雇用・賃金まで含めた成長計画を考える必要があります。
「設備を買う計画」だけでは不十分
最大5億円という大型補助金だからこそ、設備の必要性だけでなく、企業全体の成長戦略が重要になります。
経済産業省の資料では、審査のポイントとして「経営力」「波及効果」「実現可能性」などが示されています。
例えば、
- なぜ売上高100億円を目指すのか
- どの市場で成長するのか
- 自社にはどのような競争優位性があるのか
- 今回の投資が成長戦略の中でどんな役割を持つのか
- 投資を実行できる財務・組織体制があるか
といった点まで整理することが重要です。
経営者によるプレゼン審査も
本補助金では、書面だけで審査が完結する仕組みではありません。
経済産業省の資料では、一次審査として書面審査を行い、その後、二次審査として申請企業の経営者によるプレゼンテーションを実施する仕組みが示されています。
外部有識者との質疑応答も行われます。
「補助金担当者が申請書を書く」のではなく、経営者自身が成長戦略を説明できる状態まで事業計画を作り込むことが重要な制度です。
第3次公募は9月29日から申請受付
中小企業庁は2026年8月20日、第3次公募の公募要領を公開しました。
| 項目 | 日程 |
|---|---|
| 公募要領公開 | 2026年8月20日 |
| 申請受付開始 | 2026年9月29日 |
| 申請受付終了 | 2026年10月29日 |
1億円以上の投資計画を作成する必要があるため、申請受付開始を待って準備するのではなく、設備仕様、見積、資金計画、成長戦略などを事前に整理しておく必要があります。
こんな企業は第3次公募を要確認
- 現在の売上高が10億円以上100億円未満
- 将来的に売上高100億円を目指している
- 新工場の建設を検討している
- 既存工場の増築を計画している
- 大型の生産設備を導入したい
- 物流拠点を新設・増強したい
- 自動化によって生産能力を大幅に高めたい
- 海外市場への事業拡大を計画している
申請前に整理したい5つのポイント
- 売上高100億円までの成長シナリオを明確にする
- 100億宣言の要件・手続きを確認する
- 1億円以上の投資計画を具体化する
- 設備投資による売上・付加価値への効果を算定する
- 賃上げと投資を両立できる財務計画を作成する
特に重要なのは、補助金ありきで設備を選ぶのではなく、「100億円企業になるために何が必要なのか」から投資内容を逆算することです。
よくある質問
補助上限はいくらですか?
補助上限は5億円です。
補助率はいくらですか?
補助率は1/2です。
いくら以上の投資が必要ですか?
投資額1億円以上が要件です。投資額の算定では専門家経費・外注費を除く補助対象経費分が基準となります。
建物も補助対象ですか?
建物費は補助対象経費として示されており、国の資料では工場・物流拠点などの新設・増築が活用イメージとして紹介されています。具体的な対象範囲は最新の公募要領をご確認ください。
100億宣言は必要ですか?
「100億宣言」を行っていることが補助事業の要件として示されています。
まとめ|100億円企業への成長投資を最大5億円支援
中小企業成長加速化補助金は、売上高100億円を目指す中小企業による大胆な投資を支援する制度です。
補助率は1/2、補助上限は5億円。
投資額1億円以上、100億宣言、賃上げなどの要件があります。
第3次公募は2026年9月29日から10月29日まで申請を受け付ける予定です。
工場・物流拠点の新設や増築、大型設備、自動化などを計画している成長企業にとって、2026年秋に特に確認しておきたい大型補助金です。
大型設備投資に使える補助金を知りたい方へ
大型の設備投資では、企業規模、投資額、成長計画、設備内容などによって利用できる補助制度が異なります。
「新工場の建設に補助金を利用したい」「1億円を超える設備投資を計画している」「100億宣言から申請まで準備したい」といった場合は、Saluteへご相談ください。
Saluteは補助金申請をトータルサポートします。
制度選定から事業計画書・申請書類の作成、提出まで支援します。
参考・出典
- 中小企業庁|中小企業成長加速化補助金 第3次公募
- 経済産業省|中小企業成長加速化補助金
※本記事は2026年8月31日時点で経済産業省・中小企業庁が公表している公式情報をもとに作成しています。対象者、対象経費、賃上げ要件、審査方法等については、申請時に必ず第3次公募の最新公募要領をご確認ください。