【2026年最新】取引先と進める脱炭素設備に最大15億円!Scope3省CO2補助金を解説

【2026年最新】取引先と進める脱炭素設備に最大15億円!Scope3省CO2補助金を解説

取引先と連携して行う省CO2設備投資に、1事業者あたり最大15億円を活用できる大型補助金が公募されています。

環境省の「Scope3排出量削減のための企業間連携による省CO2設備投資促進事業」です。
この制度の特徴は、自社だけのCO2削減ではなく、メーカー、サプライヤー、取引先などが連携し、バリューチェーン全体のCO2排出量を削減する設備投資を支援することです。

補助率は中小企業1/2、大企業は原則1/3。補助上限は1事業者につき15億円です。

2026年度公募は3回の締切が設定されており、第1期は終了しましたが、第2期は2026年10月9日17時、最終締切は11月13日17時です。

Scope3省CO2設備投資補助金とは?

正式名称は「Scope3排出量削減のための企業間連携による省CO2設備投資促進事業」です。

環境省が、代表企業とその取引先などの連携企業による省CO2設備導入を支援し、バリューチェーン全体のCO2排出削減を促進する制度です。

大企業を中心に、自社の事業活動から直接発生する排出量だけでなく、原材料調達、製造、物流、販売などサプライチェーン全体の排出量削減が求められています。

そこで、取引先である中小企業等の設備更新まで含めて脱炭素化を進めることが、この補助金の狙いです。

そもそも「Scope3」とは?

企業の温室効果ガス排出量は、大きくScope1・Scope2・Scope3に分類されます。

区分 概要
Scope1 自社が直接排出する温室効果ガス
Scope2 購入した電気・熱等の使用に伴う間接排出
Scope3 Scope1・2以外のバリューチェーンにおける間接排出

Scope3には、原材料や部品の調達、輸送、製品使用など、企業活動の上流・下流に存在する排出が含まれます。

補助上限は1事業者15億円

本事業は、非常に大規模な設備投資にも対応できる制度です。

項目 内容
補助上限 1事業者につき15億円
中小企業 1/2
大企業 原則1/3
対象 民間事業者・団体

中小企業の設備投資では、補助対象経費の1/2が支援されます。

大企業でも1/2になる場合がある

大企業の補助率は原則として1/3です。

ただし、環境省の支援制度情報では、

  • 「GX率先実行宣言」を行っている
  • 対策によるCO2削減量が3,000t-CO2/年以上

という条件を満たす場合、大企業についても補助率1/2となることが示されています。

「単独申請」ではなく企業間連携がポイント

本制度の最大の特徴は、企業間の連携を前提としていることです。

基本的な構成は、

代表企業 + 取引先などの連携企業

です。

代表企業が自社のScope3削減を進めるため、取引先等とCO2削減目標を共有し、省CO2設備を導入します。

大企業が代表の場合は「2者以上」と連携

必要となる連携企業数は、代表企業の規模によって異なります。

代表企業 必要な連携
大企業 連携企業2者以上
中堅・中小企業 連携企業1者以上

さらに、代表企業のScope3削減目標を踏まえて、事業実施後の連携企業のCO2排出量について企業間で合意する必要があります。

「GX率先実行宣言」が必要

代表企業には、「GX率先実行宣言」を行っていることが求められます。

つまり、設備を更新してCO2を削減するだけではなく、企業としてGX・脱炭素に取り組む姿勢を明確にしたうえで、取引先を含むバリューチェーンの削減を進める制度となっています。

対象は「現在よりCO2を削減できる設備」

補助対象となるのは、現在使用している設備と比較して、省CO2効果が見込める設備の導入です。

単純な設備更新ではなく、導入によってCO2排出量を具体的に削減できることが必要です。

設備全体で30%以上の省CO2効果が必要

重要な要件の一つがCO2削減率です。

本事業で導入する設備全体で30%以上の省CO2効果を満たす必要があります。

さらに、企業規模別にも削減率の基準があります。

企業規模 必要な省CO2効果
大企業 30%以上
中堅企業 20%以上
中小企業 10%以上

中小企業の設備更新に活用しやすい

この制度では、取引先である中小企業等の設備投資を通じて、代表企業のScope3排出量を削減することが想定されています。

例えば、サプライヤーの古い設備を高効率設備へ更新することで、その企業自身のエネルギーコストとCO2排出量を削減できます。

同時に、その削減効果を取引先企業のScope3削減にもつなげられる点が特徴です。

サプライチェーン全体の競争力強化へ

本事業の目的はCO2削減だけではありません。

環境省は、バリューチェーン全体のCO2排出削減に加えて、産業競争力の強化とGX市場の創造を事業目的として掲げています。

省エネ性能の高い設備への更新によって、生産性やエネルギー効率の改善につながる可能性もあります。

こんな企業連携が考えられる

例えば、次のような企業間連携が考えられます。

  • 完成品メーカーと部品メーカー
  • 食品メーカーと原材料サプライヤー
  • 小売企業と製造・物流事業者
  • 大手企業と複数の中小サプライヤー
  • 中堅メーカーと取引先企業

実際に対象となるかは、企業間の関係やScope3との関連、設備内容などを公募要領に基づいて確認する必要があります。

代表企業にとってもメリットが大きい

大手企業が自社工場だけを脱炭素化しても、原材料や部品などの排出量が大きければ、バリューチェーン全体の排出量は十分に下がりません。

本制度を活用すれば、取引先の設備投資を支援制度と組み合わせながら進めることができます。

「サプライヤーの設備更新」と「自社のScope3削減」を同時に進められる点が、この補助金の重要なポイントです。

取引先の中小企業にもメリット

連携企業となる中小企業側にとっても、大型設備投資の負担を軽減できる可能性があります。

中小企業の補助率は1/2です。

老朽設備の更新や省エネ性能の高い設備への転換を検討している企業にとって、取引先のScope3戦略と自社の設備投資計画を組み合わせることが重要になります。

2026年度は3回の締切

今回の公募では、申請期限が3回設定されています。

区分 締切
第1期 2026年9月4日 17:00
※終了
第2期 2026年10月9日 17:00
最終締切 2026年11月13日 17:00

ただし、環境省は予算額がなくなり次第受付を終了するとしています。

また、採択状況によっては後続の公募を実施しない場合があります。

申請は原則Jグランツ

2026年度公募では、原則としてJグランツによる電子申請です。

Jグランツ内で本事業を検索する際は「Scope3」と入力するよう、執行団体から案内されています。

電子申請に必要なアカウント等を含め、申請直前ではなく早めに準備を進めることが重要です。

こんな企業は要チェック

  • 取引先を含めたScope3削減を求められている大企業
  • サプライヤーの脱炭素化を進めたいメーカー
  • 大手取引先からCO2削減を求められている中小企業
  • 老朽化した生産設備を高効率設備へ更新したい企業
  • 複数の取引先とGXプロジェクトを立ち上げたい企業
  • サプライチェーン全体でCO2削減目標を設定している企業

申請前に確認したい6つのポイント

  1. 代表企業と連携企業の構成
  2. 代表企業のScope3削減目標
  3. GX率先実行宣言への対応
  4. 導入設備によるCO2削減効果
  5. 企業間で合意する事業実施後のCO2排出量
  6. 第2期・最終締切までの申請スケジュール

特に本制度では、設備を選定するだけでなく、企業間の合意形成とCO2削減効果の算定が重要になります。

よくある質問

補助上限はいくらですか?

環境省の支援制度情報では、1事業者につき15億円とされています。

中小企業の補助率はいくらですか?

中小企業は1/2です。

大企業は1/3ですか?

原則1/3です。ただし「GX率先実行宣言」を行い、対策によるCO2削減量が3,000t-CO2/年以上となる場合は1/2とされています。

1社だけで申請できますか?

本制度は企業間連携を前提としています。代表企業が大企業の場合は連携企業2者以上、中堅・中小企業の場合は連携企業1者以上との合意が必要です。

CO2削減率に条件がありますか?

はい。導入する設備全体で30%以上の省CO2効果が必要です。さらに、大企業30%以上、中堅企業20%以上、中小企業10%以上という企業規模別の要件があります。

いつまで申請できますか?

第2期締切は2026年10月9日17時、最終締切は11月13日17時です。ただし、予算額がなくなり次第受付終了となります。

まとめ|取引先の設備投資をScope3削減につなげる

「Scope3排出量削減のための企業間連携による省CO2設備投資促進事業」は、代表企業と取引先企業が連携して行う省CO2設備投資を支援する大型制度です。

  • 補助上限:1事業者15億円
  • 中小企業:1/2補助
  • 大企業:原則1/3
  • 設備全体で30%以上の省CO2効果が必要
  • 代表企業にはGX率先実行宣言が必要
  • 第2期:2026年10月9日17時
  • 最終締切:2026年11月13日17時

自社だけでなく取引先の設備まで含めて脱炭素化することで、「Scope3削減」と「サプライヤーの設備更新」を同時に進められることが最大の特徴です。

企業間の合意形成やCO2削減効果の算定が必要になるため、利用を検討する場合は早めに準備を進めることをおすすめします。

脱炭素・省CO2設備に使える補助金を知りたい方へ

脱炭素分野では、省エネ設備、工場設備、再生可能エネルギー、資源循環、サプライチェーンGXなどを対象とするさまざまな支援制度があります。

「取引先と共同で申請できるか確認したい」「設備が対象になるか調べたい」「Scope3削減と設備投資を組み合わせたい」といった場合は、Saluteへご相談ください。

Saluteは補助金申請をトータルサポートします。



参考・出典

  • 環境省|令和8年度「Scope3排出量削減のための企業間連携による省CO2設備投資促進事業」の公募開始について
  • 環境省|令和8年度予算及び令和7年度補正予算 脱炭素化事業一覧
  • 一般社団法人地域循環共生社会連携協会|令和8年度 Scope3事業 公募情報

※本記事は2026年9月9日時点で環境省および執行団体が公開している公式情報をもとに作成しています。採択状況や予算残額によって後続の受付を実施しない場合があります。申請時には必ず最新の公募要領・交付規程・FAQ等をご確認ください。

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